事例10|紙媒体(名刺)

木と字の神林

書の美しさとオリジナリティを活かす、緊張感のあるレイアウト

きっかけ

木と字の神林・改善前の名刺 「木と字の神林」は、書家・神林金哉氏と木彫り職人の隆成氏の兄弟で設立された、看板制作会社です。町田市で古くから看板製作・書の制作を請け負い、その実績は有名TV時代劇のセット用看板や、有名寿司店、省庁の看板など1万点以上にのぼります。
 このたび、株式会社そうさすの新規プロジェクト、「新しい和風ブランディング」を提案する「総佐衆@にほんしき」に「木と字の神林」にも参加していただくことになり、まずはテストケースとして、これまで使用していた「木と字の神林」の名刺をソウサスでリニューアルすることになりました。

これまでの問題点

 これまでの「木と字の神林」の名刺は、某大手事務用品通販に印刷を依頼していたそうで、値段は安いものの、せっかくの「書」のすばらしさが生かされていないデザインになっていました。
  特に問題なのは、住所部分の郵便番号の入れ方が美しくないこと。住所と電話番号の書体が違うため、統一感に欠けること。そして、「TEL・FAX」は縦に起こしてあるのに、「MAIL」の文字は横のまま組んであることなどです。もちろん、レイアウトも最低限「読める」だけで、「魅せる」要素はまったくありません。

制作コンセプト

 ヒアリングの結果、やはり最大のセールスポイントである「書」を全面に打ち出すデザイン案を提出することに決定。いかに「書」を活かすデザインをするかということに重点をおいて、文字組/レイアウトを考えました。まずは3案提出し、方向性を決めることにしました。

木と字の神林・名刺デザイン案
A案

「書」を全面的にアピールするデザイン。表面は「書」による氏名と、読み仮名をレイアウト。読み仮名は、「書」がくずした文字のため、人によっては読めない場合があり、それに配慮する形。必要な情報はすべて裏面に配置し、裏面だけでも機能するデザイン。

B案

「書」を大きくレイアウトしつつも、住所や連絡先などの主要な情報は表面のみで認識できる。裏面にも「書」の作品を入れ、作家性/職人性を強調。

C案

表面は空間を生かした緊張感あるレイアウト。必要情報と「書」を離して配置することで、「書」のもつ線の味わいや間のとり方を感じさせることを狙った。裏面はB案と同様の意図で「書」の作品をレイアウトした。

 提出した結果、「C案」に決定し、細かい部分の微調整を行い、デザインデータが完成しました。使用する用紙にもこだわり、和紙のテイストがあり高級感とあたたかみのある「吉祥紙」を選びました。スミのみの1色刷りながら、仕上がりは高級感のある、「木と字の神林」のこれまでの実績にふさわしい名刺となったと思います。

木と字の神林・完成した名刺
完成した名刺

毛筆と用紙の風合いで、アナログ感を感じさせる仕上がりになった。
裏面の「書」は要望により「一」の文字に。

デザインデータ
メインカラー

スミ1色

主なフォント
筑紫見出し明朝A 筑紫明朝オールド 小町M